「中之島公会堂ガイドツアー」というのに行ってきた。
9月にハイキングクラブで 大阪レトロ建物めぐり をした時に、ロビーにたった一枚だけ、
「大阪市中央公会堂館内ガイドツアー」というちらしを見つけたの。

重要文化財である館内(大集会室・中集会室・小集会室・特別室)を
実際に見学しながら、大阪を代表する歴史的建造物である中央公会堂の
歴史や装飾などを紹介してもらえる、というもの。

開催は10月23日(火)・11月27日(火)・12月25日(火)の
?14時 ?16時 ?19時の3回で、各定員が事前申し込み制で30人。
こんなすばらしい企画を見逃すテはないと、11月のガイドツアーに申し込んでみた。

開催月の前月1日より電話で申し込み、ということなので10月1日午後
電話してみたら、申し込むつもりだった?が満員で締め切り! ?も満員!
ぎゃっ♪(*ー.ー*)朝一番に申し込むべきやった・・・。
でも、かろうじて?が残席少し、で空いていたので8席を予約。

よく考えてみたら、夜の6時から公会堂はライトアップされているし、
夜の公会堂ガイドツアーというのもとても素敵ではないか! 
これ、怪我の功名というやつだわ、と嬉しくなった。

館内ガイドツアーは1時間ばかり。 7時の開催の30分前から受付とのこと。
その前に裁判所裏のイタリアンで軽く食事をすませ、北方向から公会堂にアプローチ。
すると!(o*≧∇≦)oきゃ―♪ きれいにライトアップした公会堂が目に入りました。
とてもとても美しくて、荘厳な雰囲気にウットリしちゃいます。

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公会堂は大阪市のものではあるが、その指定管理者はサントリーパブリシティサービスという
サントリーのグループになっていて、館内ガイドはサントリーの会社の人が行っている。
まず参加者は1Fの大集会室の中ほどに着席させられ、いろんな説明を聴く。

公会堂内の照明はすべて点けられていて、内部の少食は光り輝くようにとても美しい。
丸三年をかけた公会堂の大修理が平成14年に完成してからは、広く一般の
人や団体に公会堂は貸し出されている。
公会堂を一般の人々にも広く知ってもらう為に、館内ガイドツアーを行っているとのこと。

館内はすべて写真撮影もOKとのことなので、嬉しくなって撮りまくり。(*^o^*)y
かつて、ヘレン・ケラーやガガーリン、最近ではゴルバチョフ氏など世界の著名人が多く
講演会をし、内外一流の歌劇団やアーチストが公演をした舞台上にあがりませんか、
とわたくし達ガイドツアー参加者はみな舞台に上がってみた。

下左の写真は舞台から客席を撮ったもの。
なんともいえぬくらい、素敵な気分! ガイドの女性は客席をいれて写真を
撮りましょうね、とわたくし達8名のお仲間を親切にも撮ってくださった。

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順番に、各集会室を見て回ることに。 階段室から上に上がる様子。
2Fの客席から1Fを見下ろしてみるのもとっても気持ちがいい。
座席は昭和の年に改装されたものだけれど、2Fの一番隅っこに、90年前の
創建当時の木製座席がそのまま保存されているのを見学。
もちろん今はロープが張られて使用出来ないようになっているけれど、90年前
当時の人々が掛けた座席だと思うと、感慨がひとしおだ。

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創建当時女性の食堂であったという、小集会室を見る。
木彫りの室内、天井や壁を飾る木のしつらい、寄せ木張りの床など、贅沢に
木が使用されていて、17面の壁の刺繍飾りは、桐をモチーフにしたものである。
女性の食堂らしいのは、天井近い窓に埋め込まれた果物のステンドグラスからも伺われる。

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小集会室が女性の食堂だったならば、中集会室は男性の食堂であったという。
調和のとれたアーチは桧材を加工したもので、今日では非常に貴重なもの。
高い天井に燦然と輝くシャンデリアは創建時の物をそのまま使用しているとのこと。

下写真右上の真ん中の丸の中にはタケノコがモチーフとして描かれている。
あと貝やロブスターなど、美味しそうな食べ物が描かれていて食堂であった名残が見られる。
壁面に飾られた鳥の絵画(フレスコ画)もとても美しい。
これは時代を経て、傷んだものが修復士の手によって見事に修復されたもの。

広い床面はモザイク柄のフローリング、現在のものはおなじ模様に張り替えられたもの
であるが、この床面の下に、当時の床がそのまま残されているそう。
つまり、昔の床の上に新しいフローリングが張られたの。
隅にガラスの床があって、ガラス越しに当時の床の模様を見ることができる。

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最後に見学した特別室は、ほんとに圧巻だった。
大正浪漫溢れる、幻想的で壮大な静寂の美空間! 
内部に施された質の高い装飾や絵画、彫刻の数々は、まるで美術館かと錯覚するほど。

天井画は「天地開闢」てんちかいびゃく
半円状の反った天井に、日本書紀の中のイザナギ・イザナミの神様が描かれている。
それらが間接照明によって、ボワ~ンと浮かび上がって見えるのがとても美しい。

下写真右上は、商都大阪らしく、商いの神様と言われる
「商神素箋鳴尊」すさのおのみことが描かれた北側の壁面。
下写真左下、櫛形の小壁に描かれているのは、
なにわに都を定めたといわれる仁徳天皇。
この特別室の絵画は、当時を代表する洋画家、松岡壽が描いたものとのこと。

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とてもとても素晴らしいものを見学させてもらった1時間のガイドツアーは
あっと言う間の時間のうちに終了。
かつて、数え切れない幾多の人々がこの公会堂に出入りをし、いろんな夢を見、
いろんな思い出を心に刻んだのかと思うと、とっても不思議な感じだ。
どっぷりと大正浪漫に浸るような、とても貴重な時間だった。


♪大正の失せぬ輝き浪漫色