人は年を取るとおじいちゃん、おばあちゃんと呼ばれる。 わたくしだって、オネェサンなんて呼ばれたのは遥かむかしのこと。 今は年相応に奥さん、(誰でも結婚していて人の妻であるとは限らないのにね)、お母さん、などと呼ばれるのが名前を呼ぶ以外の呼び称である。 失礼だと思うのかさすがにそこのオバサン!なんて呼ばれ方をすることはないけれどね。(笑)

孫がいるであろう年齢だと世間的にはおじいちゃん、おばあちゃんと呼ばれる。 この頃は、60代70代の年齢の方でも、バリバリ活躍している人も多いし、そういう呼び称がちっとも似合わない人も多いけれど。

ディ・サービスを利用する人は、若くして体の不自由な人を除けばたいがいは、介護保険を利用するような高齢の人がほとんどであるから、おじいちゃんおばあちゃんだらけである。 施設の中では当然個人を識別するのに名前を呼ぶわけである。 

例えばうちに送迎に来てくれる時、電話の応対などでうちのおじいちゃんのことを話したりする時でも、ディの人や介護センターの人は決して「おじいちゃん」などという呼び称を使うことがない。 ちゃんと苗字あるいは名前を呼ぶのである。

それはごく当たり前のことなのだけれど、そういうことはとても大事なことだと思うのだ。 おじいちゃん、おばあちゃん、と十把一絡げな呼び方をされるよりも、個人が尊重されている気がするからである。 いつも二人がかりでディのお迎えに来てくれる男性と女性は○一郎さん、○一郎さん、とおじいちゃんを親しげに呼んでくれるのが、とても好ましい。

♪私にはちゃんと名前があるのだもの